大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和27(あ)934 判決

主 文

原判決及び第一審判決を破棄する。

第一審判決判示第二の物価統制令違反の罪につき被告人を免訴する。

同判示第一の贈賄の罪につき被告人を懲役一〇月に処する。

但し本裁判確定の日から四年間右刑の執行を猶予する。

第一審及び第二審における訴訟費用は全部被告人の負担とする。

理 由

弁護人新保新の上告趣意第一点は刑訴四一一条五号の事由を主張するものであり、

また同第二点は原判旨に副わない事実を想定しこれを前提として単なる法令違反、

訴訟手続違反を主張するものであり、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

しかし、職権を以て調査すると、本件公訴事実中主文第二項掲記の物価統制令違

反の罪は昭和二七年政令一一七号一条八七号により赦免されている。従つて右物価

統制令違反の各罪と、主文第三項掲記の各贈賄の罪とを併合罪として処断している

第一審判決及びこの判決を是認した原判決は、刑訴四一一条五号によりいずれも全

部破棄するを相当とする。しかも同法四一三条但書に従い直ちに判決をすることが

できると認めるから、前示物価統制令違反の各罪については同法四一四条、四〇四

条、三三七条三号により被告人を免訴すべく、また前示各贈賄の罪については、原

審の是認した第一審判決の確定した第一の事実に法律を適用すると刑法一九八条一

九七条の三にあたるのでいずれも懲役刑を選択し、なお同法四五条前段の併合罪で

あるから同法四七条本文一〇条により犯情の重い判示第一の(一)の罪につき定め

た刑に併合罪の加重をした刑期範囲内で被告人を懲役一〇月に処し、但し情状に因

り同法二五条により本裁判確定の日から四年間右刑の執行を猶予し、第一、二審に

おける訴訟費用は刑訴一八一条に従い全部被告人に負担せしむべきものとする。

この判決は裁判官全員一致の意見である。

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検事 草鹿浅之介出席

昭和二七年一二月四日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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